「理系のパッセージがわからない」の対処法
こんにちは。
TOEFL専門、留学のためのしけんや英語塾のブログになります。
よくいただくご質問、ご相談の中に、
自分は文系で、理系のパッセージが出ると非常にわかりずらい
というものがあります。
これについて考えます。
①まず、TOEFLは、アメリカで大学生活が送れるかどうかの程度を測定するテストなので、文系とか理系とか言っていられない、ということ。
アメリカの大学では、最初リベラルアーツですよね。日本も1、2年生では一般教養があります。ここでは人文、社会、自然からまんべんなく単位をとらないといけないわけですね。
そのため、TOEFLでも、まんべんなくいろんな分野からパッセージが選択されています。
大学院に進学される方は、まだいいほうです。進学後は、自分の専門を基本的に勉強するでしょうから。ところが、高校生は、大学に進学した後、コンピューターサイエンスを専攻したくても、比較宗教学とかやらないといけないわけですね。
というか、今の時代、文系とか理系とかいう分類で自分を縛るのは、もったいないですね。そういうことではないよ、というのがリベラルアーツではないでしょうか。そこに飛び込んでいくわけですね、アメリカに行くというのは。
だから、特に高校生の場合、理系のパッセージが読めない!というのは、実は、今の時点で気づいて(そして対策ができて)よかったですね、となります。
②TOEFLが測定するのは英語の能力だけで、背景知識ではない、ということ。
もちろん、背景知識を知っておくと、読むときに興味を持って読めたりするので、その意味では理解度も上がることでしょう。けれど、実際に答えなければならないのは、パッセージの中の細かい一部分についてばかりです。これはその背景の知識がある・なしにかかわらず、「英語の知識さえあれば」解けるものなんですね。
逆に言うと、背景知識でなんとなくわかっても、英語の能力がなければ解けない問題ばかりなんです。
③「文系」だという方へ。
現代文のテストが、中学校の理科の教科書が本文で問題が出たとしたら読めるか。
けっこう簡単ですよね。「高気圧について何が言えるか」を、「教科書を見て」答えてください、ということですから。要するに、中学レベルの「教科書持ち込み可」のテストなんです。
こうして、それほどパッセージのトピックにこだわる必要はないこともわかっていただけると思います。
④ 逆に、理系のパッセージが苦手!という方にですが、「小説」が(仮に)出るとしたら、それは大丈夫なんですか?「怒りの葡萄」(ジョン・スタインベック)とか出てもいけます?
あー、超新星爆発の説明のパッセージで助かった~!となるに違いありませんから。
科学のパッセージは、とても明確に書かれているし、読みやすいともいえるんですね。
⑤ 克服法
とはいえ、短期的にこのイメージを覆すには、意識的な勉強も必要でしょう。そのためには、英語で自分の苦手な分野をつぶしていくことをオススメします。
何度もお伝えしているように、
この本には、文系・理系の境界がありません。自分の苦手なところを読むとよいです。
同時に、この本には翻訳も出ているので、
こちらを参考にしてもよいでしょう。
このほかにも、
Oxford university pressのVery Short Introductionのシリーズでは、必ず「自分の苦手な」タイトルが見つかります。
ぜひチャレンジしてほしいです。
あとは、意外と、ご近所の図書館などをオススメします。
鉱物について
バクテリアについて
古生代の生き物
元素の図鑑
建築史
ベラスケスの絵の解説
甲殻類
ウイルスとは
などなど。。。
など、「絶対に書店で買わない」本がたくさんあります。これらをペラペラめくるだけでも、大いにTOEFLのパッセージに食いつきがよくなります。本当に。わたしも、時間があるときには図書館に行って、こうした「理系」の本をよく読みます。(誰も読まないから、綺麗だし、いつ行っても借りられていませんw)オススメです。全て、「TOEFLのために」と思って読みます。
読む、というよりも、「見る」ですね。
TOEFLのパッセージが難しく感じるのは、文字を読んだだけでは「想像ができないこと」も多いからなんですね。いくら絵を描写してもらっても、実際の絵を見たことがある人は、簡単です。だから、その絵を実際に見ておくことは、大変有効な対策になります。TOEFLの問題をやるたびに、Googleなどで実物の写真やら絵を確認しておくことが重要になります。
また、Youtubeの動画には、いろいろなレクチャーも「見る」ことができます。自分には無関係な(TOEFLを受けていなければおそらく一生見ることのなかったような)動画を見るのもよいことです。
そして「見たら」、今度は必ず「文字」でも「読んでみる」ことが大切。ここが英語の勉強で、この英語の勉強がなければ、単純にものしりな人、で終わってしまいますので。
いずれにしても、TOEFLは英語を通して世界を開くテストなんですね。この際、「どのように理系パッセージに対応するか」という姿勢から、「自分にとって新しい世界を開く」という観点でTOEFLの勉強を楽しんでほしいと思います。
そういったお話しを動画でしました。
TOEFL「自分は文系なので、理系のパッセージがわからない」の対処法