TOEFLの知識（南北戦争）
こんにちは。
TOEFL専門、留学のためのしけんや英語塾のブログになります。
今回はTOEFLの知識ということで、南北戦争のお話しをします。南北戦争は直接的にはTOEFLに出てこないと思いますが、時代の背景として知っておくと、いろいろ役に立つと思います。当時の子供たちの生活とか、当時の産業とか、当時の発明品とか、そういうパッセージになると思いますが、背景がわかっていると、もっと興味深く取り組めると思います。
1. the Civil War は南北戦争。civil warは内戦と言う意味です。1861～1865に起こったこの戦いで、アメリカは北部(the Union)と南部(the Confederate States of America, the Confederacy)に分かれて戦いました。
2. 当時は、北部は製造業などの産業が発達し、南部は奴隷を使って穀物（特にタバコとコットン）を作っていたんです。ただ、反奴隷の動きが広まっていまして、領土も西へ西へ広がるにつれ、その動き（anti-slavery)も広まる中で、南部は危機感を抱くようになりました。
3. そんな状況で、1860年11月の大統領選挙で、Abraham Lincolnが当選するのですが（共和党が奴隷を廃止しようとしていて、リンカーンは共和党からの立候補だったせいもあるのでしょう）、これがダメ押しになりました。南部の７州はアメリカ合衆国からsecede（脱退）したのでした。
South-Carolina, MIssissippi, Florida, Alabama, Georgia, Louisiana, Texasの７州です。
4. で、1861年、４月１２日、南北戦争がはじまりました。the Unionのほうは23州、the Confederacyのほうは（最終的には11州）で、人口も北(the Union)が４倍ほどで、産業も発達している、と考えると、なーんだ、北部圧勝！という感じになると思うのですが、Virginia, North-Carolina, Tennessee, Arkansasを加えて１１州となったthe Confederacy（首都 はVirginia のRichmond)がThe First Battle of Bull Run（ブル・ランの戦い）で、勝利します。最高の軍、および将軍を持っていて、大義名分（奴隷制度を死守する！）が明確だったのでしょう。
5. 両軍は、ここから徴兵制などを活用して、どんどん軍を増やしていきます。そして、一進一退の攻防。北部のほうは、将軍が代わったり、大統領との意思疎通がうまく行かなかったりしていたようです。一方南部は将軍、Robert E. Leeのもと、奮闘します。
6. 南北戦争の最中1863年1月に、Lincolnは、あの、The Emancipation Proclamation（奴隷解放宣言）を出します。これでthe Confederacyは多くの労働力を奪われ、もちろん、国際世論は北部に味方します。186,000人ほどの黒人の兵が、南部から北部に移ったといわれています。
7. それにもめげず、猛烈に侵攻するRobert E. Lee将軍。1863年7月には、あの有名なGettysburgの戦いに臨みます。対する北部は、将軍George Meade。結構な総力戦で、8000人もの死者が出たようです。結果は、南部が退散。ただ、Meade将軍も、疲弊してしまった北軍でLee将軍を討つまでにはいたりません。南北戦争を終わらせたかったリンカーン大統領はがっかりしたそうです。ただ、この戦いは一つのターニングポイントとなって、the Unionの勝利に傾くことになります。その後のリンカーンのGettysburg addressはとても有名ですね（the government of the people, by the people, for the people...というヤツです）。
8. 1965年、the Confederacyの首都Richmondまで追い込まれたLee将軍は、退散。Virginia州のAppomattoxで降伏します。それから他の将軍も降伏、ついにConfederateの「大統領」Jefferson Davisも南部連合を解散することになります。翌年、大統領Andrew Johnsonが調印して、アメリカ合衆国は、次の時代を迎えることになりました。
9. この戦争で、およそ62万人が命を落としますが、これは今までアメリカが関係した戦争での死者を全て合わせても、まだ多いそうです。アメリカにとっては「戦争」といえば、南北戦争なのでしょう。antebellum（戦前の）という語がありますが、このbellum（戦い）は南北戦争を指すんですね。
10. このRobert E. Lee将軍が降伏したとき、北部の将軍は、Ulysses Grant。彼はある意味ヒーローなんですね。そして第18代大統領になります。ただ、大統領としてはあまり力を発揮しなかったといわれています。（ちなみに、明治の「岩倉使節団」がアメリカに行ったときに会ったのがこのグラント大統領でした。）この後、１２年ほど、"the Reconstruction"（再建の時代）と呼ばれる、南部の再建の時代となります。
こういうお話しを動画でしました。
