難しいことをやれば基礎をやったことになるのか。
基礎が重要、ということで、このようなツイートを昨日、投稿しました。
TOEFLと言っても、受験英語の範疇なので、勉強という勉強は「基礎」しかないですね。基礎が肉体化されるまで訓練をすることになります。 #TOEFL
— Shinobu@しけんや英語塾 (@shinobee_) 2020年7月30日
この基礎って大切ですね。TOEFLみたいに、一見難しいテストであっても、やはり基礎が重要であることは言うまでもありません。
ただですね、問題なのは、「基礎」って何なのか、ということなんですね。
基礎の定義ってなんなんでしょうね。
これは何を教えているか、何を目標においているか、などによっても違うでしょう。だから、定義もたくさんあるはずです。
わたしにとっての、英語の「基礎」とは、わたしが聞いていたころ(40年ほど前)の、NHKラジオ基礎英語で1年間学ぶ内容、ということになります。
(まあ40年前とは、体裁も異なりますね。。。)
これは本当に、長い目で英語学習を考えても「基礎」でした。
音声
文法
文化
社会
など様々な観点から番組とテキストができていました。
始めてアメリカに住み始めた若い方が、英語で、こういうのはこういう意味になる!とか、アメリカ人は、こんなことをしている!びっくり!みたいなことをおっしゃることがありますが、多くの場合、そういうことは、わざわざアメリカに行かなくても、わたしは40年前から知っています。基礎英語のテキストで読んだことがあったからです。
・・・ほんと、基礎を教えていらっしゃる予備校の英語の先生は、ほんとうに偉い、としか言いようがありません。わたしは、この基礎英語の力がすごすぎて、これを超える「基礎」を教えることができないのです。
基礎ですか?ひとまずは基礎英語を聞いてください。
というお返事になってしまうんですね。ほんとうによくできた放送・テキストなので、自分の能力では、これ以上のものを提供することはできないと思っているんですね。
具体的には、基礎というのは、
たとえば、
Hello, John.
これって、ちゃんと言えますか。英語のリズムなどをこれまで意識せずに学んできた学習者は、うまく言えていないと思います。わたしは、それだと、TOEFL 100を超えていくような「基礎」が不安定だなー、という感じは受けます。
その「基礎」が充満した基礎英語を1年聞くとしますよ。
すると、どういう気持ちになるかというと、
自分は、もう英語で話すことに不自由はしないだろう
という気になります。「机」をdeskということなんて知らないレベルから始めて、1年後にそういう気持ちになります。
それは、基礎的な文が自由に作れるから、かもしれないし、短い英語ならわかるようになったから、かもしれないし、発音記号が読めるようになったから、かもしれません。
TOEFLのSpeakingセクションでの発表は、まあ基礎英語②~③くらいのレベルで十分なんです。
それ以上のことはたぶん考えられないのではないかな。。。(そもそも、すごいことが言えないように問題が作られているので。)
TOEFL受験生で、Speakingのスコアが段違いに低いという人は、基礎英語とか聞くといいですよ。あの程度の英文を、ラジオのように、はっきり、しっかり、よいイントネーションで発声する、というクセをつける、という「基礎」が不足しているのかもしれません。
だって、これ以上、難しい単語を記憶しても、Speakingのスコアは伸びないと、薄々は感じていらっしゃるでしょう?難しいことをやれば、基礎をやったことになる、というわけにはいかないような気がするんです。
もちろん、TOEFLの勉強もやるのですが、基礎は基礎で、横でやって、空いている穴を埋めていくようにすると、盤石になるかもしれません。今TOEFLの準備をしている人は、まだ1年は行かないですよね。それまでに難しい勉強もするんだけど、抜けているかもしれない「英語の基礎」も埋めていくことは大切なのかな、という気がします。