汎用性のわな
こんにちは。
TOEFL専門、留学のためのしけんや英語塾のブログになります。
Speakingや、まあ、特にWritingでは、汎用性のある英文をたくさん暗記する受験生もいらっしゃるはずです。
要するに、いろんな場面に(単語を換える程度で)応用できる英文のストックを準備しておくわけですね。それで本番を乗り切る、という作戦です。
決して悪いことではありません。
①その汎用性の高い例文を探しだしたこと
②それを記憶できたこと
③単語を要所要所で置き換えるときに、間違えずにできること
どれも、英語の勉強の大きな柱ですから、むしろ、TOEFLの勉強のプロセスとしては自然なことです。
④そもそも、英語を学ぶことは、例文を記憶していくプロセスでもある。
ことを考えても、正しい勉強、になります。
ただ、TOEFLには、「汎用性のわな」ともいえる、トラップが潜んでいることには注意が必要です。これを知らずに、まんまとわなに引っかかってしまう受験生はあとを絶ちません。
その「わな」というのは、問題の文言を微妙に変えているのに、それを反映していない英文を「汎用性」をよいことに、そのまま使うことです。
"enjoy art vs enjoy science"
というお題で作った「汎用性のある具体例のひとつのパラグラフ」を記憶しているとしましょう。それはそれで素晴らしいことです。
You can enjoy a range of artistic acitivities. When I have some free time, I take pictures with my smartphone and post them on instagram. By sharing them with my friends and even with many people I don't know, my world broadens. I really like that. (中略)Art is, by nature, a pleasant act you can engage in. It does not require anything special. No ability, no experience, and no effort. That is what attracts me most and I cannot find any of such factors in science.
とか準備していたとしましょう。
そして本番で、
"art vs science"
が目に飛び込んできて、それはもう願ったり叶ったり!記憶したパラグラフをそのまま使う、というような場合です。
しかしTOEFLは、そういう受験生がいることを知っています。
だから、微妙にニュアンスを変えてきますよ。
例えば、
"learn art vs learn science"
とか
"Govnt should spend more money on art than on science"
とかに変えてきます。
なのに、
"enjoy art vs enjoy science"
の具体例を出しても、
「はい、芸術がさぞかし楽しいのだろう、というのはわかりましたけど、それに政府がお金を使うべきかどうか、と言うのが質問なのですが・・・。」
と指摘されてしまうでしょう。
このように、お題は全ての文言が同じとは限りません。自分が準備している具体例などが、そのまま使えるのかどうか、はその場での確認が必要ですね。
勉強プロセスとしてはいいけれど、最後の最後で肩透かしを食らうことにもなりかねない、もろ刃の剣なんですね。
そういうお話しを動画でしました。